銀行員はAIに代替され得るのか?(時事ネタ)
こんにちは!
前回「デフォルト論」について書くと告知しましたが、
現状バイトと課題で雁字搦めの状態で…
なので、今回は都市銀行内定者としてより書きやすい身近な
「AIと銀行」について書いていきたいと思います。
ここ数年、特に騒がれるようになった「銀行員不要論」
現実味を帯びてきた今、将来を考える上で是非お読みいただけたらと思います。
大手銀行の動向
まずは、こちらの記事についてお読みいただきましょう。
大手銀行である三菱UFJ銀行が、
たった5~6年で6000人もの人員を削減するようです。
また、実質的な業務削減量は
三菱UFJFG:9500人分の業務
みずほFG:1万9000人分の業務
三井住友FG:4000人分の業務
であり、「銀行員」の役割が非常に縮小していることがわかります。
あくまで人員削減は退職や新規採用の抑制による「自然減」ではありますが、
「今後の『銀行員』には何が求められるのか」 を再考しなければなりません。
「銀行員」の役割は今後必ず縮小する
では、AIによってどういう仕事が代替され得るのか。
おそらく、みなさんが思い浮かべるのは事務作業でしょう。
例えば、
電子端末を利用したペーパーレス化、
スマホアプリを利用した取引や口座開設などなど…
こうしてみるといわゆる「一般職」への逆風のようにも感じますが、
現在のAIではすでに「総合職」の職務にまで踏み込んできつつあります。
そこで、下記に記載している記事をお読みください。↓
どうですか?
いままで高度な専門知識が必要だと思われていた「与信判断」にも、
すでにAIが代替可能になってきたというのです。
リコーリースでは、これまで「銀行員」が1件当たり2時間かかっていた
与信判断を、AIはわずか1秒以内に行うことができます。
いまはまだ少額のリース案件にしか用いられていませんが、
これは画期的な進歩だと言えるでしょう。
「銀行員」が生き残るためには?
さて、これが今回の記事のメインテーマといっても過言ではないでしょう。
一般的な事務作業から始まって高度な知識が必要だと思われていた与信判断まで
AIによる代替が可能になった今、銀行員はいかにして生き残るのか。
私は、2つの可能性があると考えています。
1つ目は、AIに向き合い共存する道を取ること。
例えば、フィナンシャルグループの傘下にあるシンクタンクに入り、
銀行向けのシステムを開発することなどが挙げられます。
金融に携わりつつ職を失うことはないでしょう。
また、コーポレート部門を目指すことでもそれは可能だと思います。
AIの導入の是非を検討・利用する側に回ることができれば、
銀行内にいながら今後も仕事を続けることができるでしょう。
2つ目は、AIにはできない仕事する道を取ること。
これが私の一番伝えたかった話です。
やや回り道になりますが、仕事というのは3種類に分けられると思っています。
それはクリエイティヴな仕事、事務作業的な仕事、感情的な仕事であり、
AIによって奪われる仕事は主に真ん中の事務作業的な仕事であります。
(感情的な仕事はサービス業であり、もちろん代替は可能ですが
対人で心を通わせる仕事も一定数あると思うのです。福祉や教育のように。)
そこで、「銀行員」が目指すべきは
「いかにしてクリエイティヴな仕事ができるか」
です。
<例1>
融資の枠組みそのものを揺らがせるような発想。
既存のコーポレートファイナンスからプロジェクトフィナンスという
違った方法での融資が生まれたように、
既成の枠組みを取り払う融資の発想がそれに該当します。
また、それは将来にわたり絶対的・永続的に必要となるものです。
あくまで持論ですが、そうした融資方法の発展は既存の枠組みでは
融資することができないからこそ生まれたわけで、
リスクがあって資金を融通することができない人にいかに貸し出すことができるか
が銀行員の半永久的な課題であり、乗り越えなければいけないことだと思います。
ただ経営状況をみて融資を断るドライなイメージを持たれる銀行員ですが、
私は「いかに貸すことができるか」を
常に考えられる銀行員になりたいと思っています。
<例2>
やや自己満的な文章で長くなってしまいましたが、
他にも三井住友銀行のような
「成長産業クラスター部」(現在は名称が変更されてます)
もクリエイティヴな仕事といえます。
これは案件を「持ち込んでいただく」から「共に作る」部署であり、
従来の受け身的な提案姿勢から積極的にビジネスチャンスへ投資していく
ビジネスの在り方であります。
現在、「農業」や「再生医療」など様々な分野に出資をしていますが、
面白いのは「実際にその分野へと身を投じ、学んでいくこと」。
そうして文字通り「1から」ビジネスを作り上げていく創造性というのは、
おそらくAIには成しえないことだと思います。
詳しくは、下記のリンクを参照してください。↓
http://www.smfg.co.jp/investor/financial/small/pdf/20151009_pre.pdf
いかがでしたでしょうか!
私自身は高校生の頃からずっと銀行員になることを夢見ていたので、
なりたいという「理想」とここ数年の「現実」を
すり合わせる中で出した答えがここに書いたことです。
近年のAIの発達で銀行への就職へ及び腰になっている人に、
この記事が何らかの結論を出すきっかけになってくれたら幸いです。
銀行を目指している人は来年の春までに自分なりの「答え」がでて、
納得のいく就職活動ができることを祈ってます!
頑張ってください!!